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強い組織をつくる 実践25のヒント便り

上司が傾聴することで、部下が育つ!

◆管理職編◆ヒント2:社員を一瞬でやる気にさせる方法

【ご質問】

★あなたが困ったとき、悩んだ時

その1) 相談したいと思う人は、どんな人ですか?     

その2) 相談したくない人は、どんな人ですか?

その3) 相談する時、何を求めていることが多いですか? 


   

【ポイント】

「傾聴」という言葉はよく聞くけれど
いったい、どうすれば「傾聴」になるのか

ふうつの「聞く」と何が違うのだろう・・・
と、疑問に思っておられる方も
いらっしゃるのではないでしょうか。

「きき方」には、3通りあるといわれています。

 聞く(hear)  

  きこえる、声が耳に入る。
  きく側は受け身。         

 訊く(ask)   

  尋ねる、問う、取調べる。
  きく側は能動的で、きかれる側は受動的。

 聴く(listen) 

  心を込めて、ききもらすまいと熱心にきく、
  相手を理解しようとするきき方。
  きく側が話し手に積極的な関心を示しています。

本の中では、
1時間で気持ちを切り替えることができた事例を取り上げました。 

どのようにすれば、そんなことができるのか!

先ずはその鍵となる、3つ目の「聴く」
「傾聴」についてお伝えしますね。

カウンセラーが傾聴をする場合、
他言はしません、と約束されていることが前提になります。

クライアントは
ここでの話はどこにも漏れることはないという安心感
この場は安全と感じればこそ
聴き手を信頼して本音で語れる

もちろん、否定される恐れも全くない
自分のことを理解しようして質問されることはあっても
ほぼ、ただひたすらきいてもらうだけ

聴いてらう心地よさは
経験した人でないと分かりません。

それだけ??
と、思われるかもしれませんが、
これが効果があるのです。

人はそもそも
 聴いてもらいたい
 分かってもらいたい
と願っているものなのです。

でも、実際はなかなか聴いてもらえないですよね。

カウンセリングの神様、臨床心理学者カール・ロジャーズは
 「人は誰でも自分を受け入れられ、安心することができれば、
 自分自身を成長させようとする力を発揮できる」
という考えのもと「来談者中心療法」という技法を提唱されました。

そして、カウンセラーの態度として、
3つの大切な条件があると考えました。

① 無条件の肯定的関心(受容)

  どんな人も、いちばん大切なのは「自分」「私」
  相手を尊重し大切にしながら聞くことが大切です。

② 共感的理解 

  人は、自分の見方、感じ方、考え方を大切にし、
  他人の指示では動きたくないものです。
  だから相手の立場になって、
  あたかも自分自身のものであるかのように
  しっかり感じ取ることが大切です。

③ 自己一致

  誠実であること
  うわべを飾らず、
  見せかけの態度ではなく、
  ありのままの自分、
  裏表なく誠実で正直でなければなりません。

プロのカウンセラーでなくても、
カウンセリングマインドは常日頃から
意識しておきたいですね。

そして、「傾聴」の効果は大きいんですよ。

傾聴により、相手が変容していくプロセスを見ていきましょう。

人は、話を聴いてくれる人を
自分のことを大切にしてくれる存在と感じて
信頼することができます。

すると、
安心して胸のうちにたまっていたものを吐き出すことができ、
スッキリします。(カタルシス効果と言います)

やがて、
心にゆとりや冷静さを取り戻し、
自分自身を見つめ直し、
ありのままの自分を受け入れるようになります。

自分の嫌なところを直視することができる、ということです。

なかなか、勇気のいることです。

そうやって、自分の気持ちが再確認できると、
今まで気づかなかった新しい自分にも出会えるようになり、
周囲に対する新しい見方も出来るようになります。

自分を受け入れることが出来るようになると、
自分の過去の経験を素直に見つめ、
徐々に自己防衛的でなくなります。

自分の当面の課題に気づき、
次の第一歩を踏み出せるようになるのです。

凄いことですよね。

傾聴にはそんな力があるのです。

プロセスをまとめましょう。
①信頼関係ができる
②カタルシス効果
③自己受容の促進
④自己理解が進む
⑤変容への展開

ところが、この「傾聴」

簡単ではありません。

ついつい、自分の価値観がじゃまをして
相手を評価したり、批判したくなり
最後まで話を聴かないでさえぎってしまったり
自分だったこうするのにと
アドバイスしたくなったり
してきます。

私は、サラリーマン時代はシステムエンジニアでした。
職業柄、常に問題解決のために答えを考える習慣がありました。

産業カウンセラーの養成講座で傾聴訓練をしている時にも
ついつい頭は問題解決思考に陥りがち。

相手が話をしている最中に
「どうすれば、解決できるかな・・・」
と、考えてしまうのです。

すると、いつの間にかに大事な部分を聴き逃してしまうことがありました。
相手の話に集中できていないのです。

相手に共感するためには(②共感的理解)
自分の価値観を一旦横において
相手の話に集中しなくてはならないのですが
なかなかできませんでした。(汗)

訓練は必要です。

大切なのは、傾聴の効果でみていただいたように
相手が、自ら気づいて
自分で決めていくことになります。

こちらが、問題解決のために対策を考える必要はないのです。
(業務的なことや、知識不足が原因などの場合はこの限りではないです)

また、カウンセリングに必要な技法として
「あいづち」や「オウム返し」などがありますが、
日常の会話でも意識して使うと聴き上手になれますよ。

できるようになりたいと思われる方は
一緒に傾聴訓練をしていきましょう。

聴き上手の人は
信頼してもらえます。

なにかあったら、あの人に相談しよう
と、いうことになるわけです。

部下の力を引き出すことができる傾聴の力を
ぜひとも身に着けていただきたいです♪

★ 上司が傾聴することで、部下が育つ! ★ 


ご意見やご質問などございましたら、お気軽にお寄せください♪♪
感想などいただけますと、とても嬉しいです。



「こんな取組みでこんな効果が出ています」なども
披露していただけましたら、ありがたいです。  



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