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【経営・育成】ハラスメントにならない メンバーが納得する叱り方

最近、ハラスメントのリスクを恐れて、叱ることをためらう声が多く聞かれます。

しかし、適切な指導が欠如すると、部下の成長は停滞し、組織全体に悪影響を及ぼす恐れがあります。

指導とは、ただのダメ出しや批判ではなく成長のための機会を提供することです。

今回は、部下の育成に頭を悩ませる福祉施設の管理者からの実際の相談事例をもとに、「叱る」ことの真意と、ハラスメントにならない効果的な叱り方について探求してみたいと思います。
(相談事例は事実をもとにデフォルメしています。)

本日のテーマ 

ハラスメントにならないメンバーが納得する叱り方

ある日、この福祉施設で利用者のご家族からクレームが発生しました。
このクレームは、施設の職員の対応が原因でした。

ある利用者に対するサービスの方法に問題があったのです。
通常なら一人の職員が担当するサービスを、効率を重視するために二人で行った結果、その利用者は大変な不快感を覚えたとのこと。

利用者は、自分が適切な配慮を受けていないと感じ、その結果として、ご家族が施設の対応を問題視したのです。

ご家族は、利用者へのぞんざいな対応が、まるで手抜きのように感じたと説明されました。さらに、そのような対応が利用者の尊厳を傷つけたと感じ、施設に強く抗議されたのです。

この事例では、効率だけではなく、利用者一人ひとりへの配慮と尊厳がいかに重要かということを教えられました。

また、管理者としての対応が、クレームの解決だけでなく、職員の教育やチームの成長にも大きな影響を及ぼすことを示しています。

そこで、管理者は二人にクレームの内容を伝え、利用者が不快に感じるような対応は困るので今後は本来のルール通り、相手のペースに合わせた丁寧な対応をするように叱ったところ一人は納得しましたが、もう一人は、逆切れしたらしいです。

叱られたことで、
「もう、バカバカしくなってきた」
と、納得いかないようでした。

このような場合どうすればいいですか?
というご相談でした。

こんな時、相手の価値観にも配慮することで逆に反省を促すことが出来ます。

相手の常識や価値観
思い込みを理解しましょう

☆誰しもが自分が正しいと思っているものです

逆切れの担当者は、効率を優先するべきという自分の考え方が正しいと思っています。なので、納得できないですし叱られてプライドが傷ついたのでしょう。

お互いに、価値観が違う。
そこで衝突してしまうことは往々にしてあります。

互いの思い込みが邪魔をして感情がぶつかり合って、水掛け論になっていないか注意しましょう。このような場合、説得しようとしてもうまくいかないでしょう。

いかにして納得してもらうか

まずは、相手の価値観
 『べき、常識、当たり前

を、受け止めましょう。

たとえば、
「そうだね、効率を意識することも大事な考え方だね」

と、一歩引いていったん受け止めてみることで 相手は自分を否定されているわけではないと感じることができ、自己防衛の為の壁を取っ払うことができます。

心に余裕もでき冷静になれます。
私の気持ちも理解してもらえているんだと思えますね。

誰に対しても公平で一貫性のある対応をする

実は、この福祉施設には理念が確立していませんでした。

理念のなかに「利用者の尊厳を大切にする」といった内容が盛り込まれ、職員に浸透しておれば、このようなクレームは発生しなかったことでしょう。

そして、このような理念や行動指針があれば、理念を軸にメンバーの育成指導ができます。

納得のいく話がしやすいですね。

誰に対しても、一貫性のある公平な対応をしていくには無くてはならないものです。

管理者は、いたく腹落ちされたようで、
「これから理念の見直しをします!」と、スッキリとした表情で明るくおっしゃいました。

場当たり的な指導では、部下は成長しません。
管理者独自の価値観で判断するのではなく組織としての理念を軸に指導することを常日頃から意識したいですね。

ハラスメントにならない伝え方アサーションスキル

いきなり、正してもらいたいことを伝えるのではなく、

まずは、事実と感情を分けて話す
そして、どうしてもらいたいかを伝える
という手順を踏みます。

ハラスメント防止対策の一環で取り入れているアサーショントレーニングです。

お互いの考えを話し合い、折り合い点を見つけるコミュニケーションのスキルになります。

その中の4段階法(DESC法)をご紹介しましょう。 

1.事実を描写する。状況を客観的に描写する(describe) 

2.自分の気持ちを説明する(express、explain)
 1.に対する自分の主観的な気持ちを述べる。 

3.提案・お願いをする( suggest、specify)
 相手に望む行動、妥協案、解決策などを提案する。 

4.選択する、代案を述べる( choose、consequence )
 相手の反応がYesとNoのそれぞれの場合に対して、次にどうするか選択肢を示す。

では、先ほどの福祉施設のクレームを当てはめてみましょう。

1.事実を客観的に描写 
 ご家族からのクレームの内容

2. 気持ちを建設的に伝える
 施設が大切にしていることなんだけど、利用者さんの尊重や尊厳を第一に考えています。

 そこを信頼して利用者もご家族も契約してくださっています。

 利用者さんが穏やかに暮らしていけるようなサービスをしていきたい
 効率がいいに越したことはありませんが
 利用者さん第一でサービス向上を心掛けてもらいたい。

3.相手に望む行動を提案する
 利用者さんが安心できるように、一人ひとりのペースに合わせて丁寧な対応をして心掛けてもらいたいので、次回からは、相手のペースを意識しながら一人で対応するようにしてください。二人で短時間で済ませなくて構いません。

4.代案を述べる
 ここは相手の反応をみて対応

と、このようなプロセスで説明すれば、
納得するのではないでしょうか。

但し、相手に脅威を与えるような話し方はダメです。
穏やかに話を進めましょう。

そして、互いに歩み寄りましょう。

☆ハラスメントにならない叱り方のポイント 

  • 叱る線引きは、自分の常識ではなく理念や行動指針に沿って判断
  • 互いの常識や価値観の違いを理解する
  • 4段階法のアサーティブな表現で「どうしてもらいたいのか」を穏やかに伝える

何よりも大切なことは
常日頃からの信頼関係の構築

毎朝の 「おはよう!」 という挨拶は年に1、2回の1時間の面談より、はるかに大切です。笑顔と雑談で、毎日たわいのない会話を楽しみましょう。

そんな風土のある組織では悪い情報が上がってきやすく叱ることも楽になります。

さて、 今日も明るく「おはようございます!」と、たくさんのメンバーと気持ちのよい朝を楽しみましょう! 

それでは今日も、

ワクワク楽しい1日を
お過ごしくださいね!!

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