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強い組織をつくる 実践25のヒント便り

部下の可能性を広げる「良い質問」は、パワフル!

◆管理職編◆ヒント4:傾聴力と質問力で育つ、部下の思考と行動力


【ご質問】

★あなたの質問力の腕試しです♪

面談で部下がこんな発言したら、あなたは部下にどのような質問をしますか?

その1) もう何もかも嫌なんです。

その2) 私はみんなから信頼されていないんです。

その3) 来期は、より一層の向上が課題だと思っています。


【ポイント】


「質問力」とは
信頼関係を深めるコミュニケーションスキルのひとつで
相手の世界を深く理解し
相手の可能性を広げることができる
そんな質問を投げることができる力
と、考えています。

脳は質問されると
その瞬間から答えを探し始めるようにできています。

思考のスイッチがオンになるわけです。

良い質問をすると、目を輝かせて
「そう。 そうなんです! ○○なんです!」
と、興奮気味に話をされることがあります。

相手も気づいていなかった考えを
引き出すことができた瞬間ですね。

こちらからのへたなアドバイスより
はるかに効果があります。

(こちらのアドバイスが相手にとってベストとは限りません)

質問力を発揮して
相手の思いや考えを
言語化してもらいましょう。

ポイントは、
「具体的なイメージ」が自分の頭の中に浮かぶまで
質問をしていくことです。

すると、同時に相手は、
自分の考えていることが明確になり
自分を客観視することができるようにもなり
気づきがうまれ、
選択肢が広がっていきます。 

人は言葉にすることで
考えがまとまっていくものなんですね。

   

意外と思われるかもしれませんが、
自分の発言の本質を、
ぼんやりとしかとらえていない、
自分でもよく分かっていない場合が多いものです。

私自身も
一人でモンモンとしている時に、
人に話を聴いていただいて、
あれこれ質問していただくことで
道が開けたことを幾度も体験しています。

3つの質問を見ていきましょう。

その1) 「もう何もかも嫌なんです。」

 ・何もかもって?
 ・どんなことが嫌?
 ・どんな風に嫌? 
 

 と、聴いていくと相手の本当の「嫌」が何なのか
 理解が深まっていくことでしょう。

 また、「どうなりたいの?」などの問いかけをすると
 新しい「気づき」につながり、世界が広がるきっかけになります。


その2) 「私はみんなから信頼されていないんです。」

 ・みんなって誰?
 ・どうして信頼されていないと思うの?

 
 「みんな」という単語は、広く使われていますね。

  冷静に考えてみると、僅か数人しか思い浮かばないということが往々にしてあります。

  

その3) 「来期は、より一層の向上が課題です!」   

 ・より一層の「より」って? いつと比べて?
 ・「何が?」「どのように?」変化すれば「向上」なの?
 ・「課題」って何? 

    

  曖昧な表現で発言しているので、
  何を目指したいのかが全く分かりませんね。

  このままでは具体的な行動に移すことはできないでしょう。

  こちらが上記のような質問することで、結果として、
  自分で気づき、自分で考え、
  そして、課題が明確になっていくと、
  自発的な行動に繋がっていきます。

  主体性を引き出すことができるのです。 

  質問することで本人なりの答えを見出すことができれば、
  成長したといえるのではないでしょうか。

   

いかがでしょうか?

質問のポイントを掴んでいただけたら嬉しいです。 

人が発する言葉の多くは、その人の考えの一部です。

冗長になるので、全てを話すわけではありません。

そのため、相手の考えている全体像をつかむことは
容易ではないです。

適切な質問を投げることで、
相手の真意を浮き彫りにし、
より深く相手の考えを理解することができるようになります。

   

質問のメリットを整理しましょう。

 質問される側にとって

  • 自分の考えを整理することができる
  • 思考を深めることができる
  • 可能性を広げることができる
  • 自分を客観視することができる
  • 行動につながる

 質問する側にとって 

  • 相手の考えを深く理解することができる
  • 相手の意識を方向づけることができる(相手の頭の中の整理をお手伝い)
  • 相手の主体性を引き出すことができる
  • 質問される側の各メリットを引き出すことができる

質問力の威力をお分かりいただけましたでしょうか。

質問力を高めることで、
本質を早くつかむことができます。

的を射た質問で
核心にせまることができます。

そんな、質問力を磨き上げたいと
私も常々思っています。

まだまだ、修行の身です。

さて、
最後に自分が困難にぶつかったとき
自分の人生を切り開くことができる質問をご紹介しましょう。

 「私はこの経験から何が得られたのだろうか?」

 「この経験から、私は何を学ぶ事ができたのだろうか?」

 

窮地に陥った時
凹んでいる時
私は、自分自身にこのような質問をして
気持ちを切り替えています。

 ★ 部下の可能性を広げる「良い質問」は、パワフル! ★  

ご意見やご質問などございましたら、お気軽にお寄せください♪♪
感想などいただけますと、とても嬉しいです。

「こんな取組みでこんな効果が出ています」なども
披露していただけましたら、ありがたいです。  

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